結論から言うと、法人を作ってから銀行口座が開くまで、4か月かかりました。
そして設立の翌月に、売上ゼロのまま決算報告を出すことになりました。これは自分のミス。
2025年10月に合同会社を作りました。この記事に書くのは、そこから何が起きたかを日付で並べたもの。私は司法書士でも税理士でもなく、1回やっただけの人間です。
※金融機関名、税理士や取引先の名前は書いていません。手続きの要否や条件は、時期と会社によって変わります。
まず、日付を並べます
| 日付 | やったこと |
|---|---|
| 2025年9月11日 | 税理士に、登記の時期を相談 |
| 10月14日 | 社名を決めて、法人の印鑑を発注 |
| 10月27日 | 「今週中に登記手続きまで完了させて、資本金を移すまで実施」と書いている |
| 10月30日 | 登記を申請 |
| 11月11日 | 登記が完了。全部事項証明書と印鑑証明書を取得 |
| 11月19日 | 税務署へ開業届。同じ日に、決算のミスに気づく |
| 12月1日 | 1行目の金融機関から「口座開設は厳しい」 |
| 12月15日 | 1期目の決算報告と、法人市民税・県民税の納付が完了 |
| 2026年2月13日 | 2行目から「条件付きで開設できる」 |
登記そのものは2週間で終わっています。時間がかかったのは、そのあとです。
設立の翌月に、決算が来た
11月19日のメモです。
「設立日間違えて、早速売り上げゼロで決算報告を出せねばならぬ事態に陥った」
何が起きたかというと、事業年度の終わりをどこに置くかを、自分で決めていなかった。
会社を作るとき、登記の書類には「事業年度」を書く欄があります。ここは自分で決める項目。私はそこを流しました。結果、設立からひと月ちょっとで1期目が終わることになり、売上ゼロの決算を出しています。
💡 定期券に例えると分かりやすいです。買うときに「何月何日から」を自分で指定しますが、そこを店員さん任せにすると、翌週に切れる券が出てくることがある。登記を代行してもらっても、期間を決めるのは自分です。
12月15日に、1期目の決算報告と法人市民税・県民税の納付を終えました。売上ゼロでも、税金はかかる。均等割といって、赤字でも課される部分があるためです。
つまり、事業年度の設定を流したせいで、決算の手間と税金が1回ぶん増えました。金額そのものより、設立直後のいちばん忙しい時期に、まるごと1回分の事務が乗ってきたことが痛かったです。
ちなみに、この件は税理士に登記の時期を相談した2か月あとに起きています。相談していても、自分で決める項目は自分で決めないと埋まりません。
1期目は、2日で終わっていました
なぜひと月で決算が来たのか。理由は、私が決めた日付にあります。
2025年11月19日、私はこう書き出しています。
「設立:2025年10月30日」
「会計期間:11月1日ー10月31日」
設立が10月30日で、会計期間の始まりが11月1日。1期目は10月30日と31日の、2日間しかありません。
会計期間はきりのいい月初から、と何も考えずに置きました。設立日のほうを11月1日にするか、会計期間を10月30日始まりにするか、どちらかにしていれば起きていません。
同じ日、私はこう書いています。
「設立日間違えて、早速売り上げゼロで決算報告を出せねばならぬ事態に陥った」
「前途多難やな笑」
💡 定期券の開始日に似ています。1日ずらすだけで、1か月ぶんの扱いが変わる。買うときは、そこを見ていません。
売上ゼロの2日間にも、納める税金がありました
決算を出して終わりではありませんでした。
12月1日に決算書を作り、12月4日に税務署へ行っています。そして12月15日、私はこう書きました。
「1期目の決算報告、法人市民税/県民税の納付完了」
売上ゼロの2日間に対して、納付が発生しています。
税額の中身はここでは書きません。書けるのは、売上がなくても、法人として存在した期間には手続きと支払いが付いてくる、ということだけです。
設立日をずらすかどうかは、私にとって「早く始めたい」だけの話でした。実際には、決算1回ぶんの作業と納付が乗ってくる話でした。
「ここから仕切り直してスタートや」
同じ日に、そう書いています。仕切り直しに、ひと月半かかりました。
※税額や手続きは自治体と会社の状況で変わります。実際の判断は、税務署と税理士に確認してください。
印鑑は、3種類ありました
10月30日のメモです。
「印鑑は3種あって、印鑑証明書にするのはどれでも良い
① 角印
② 丸印(中央に銀行の印の文字)
③ 丸印(中央に代表の印の文字)
角印で申請出したよ」
作る前は、法人の印鑑は1つだと思っていました。実際は用途が分かれています。
- 角印……請求書や見積書に押す社印
- 銀行印……口座の届出に使う
- 代表者印(実印)……登記や契約に使う
印鑑証明として登録するのは、このうちどれでもかまいません。私は角印で申請しました。
3本セットで注文したので、発注は10月14日、登記申請は10月30日。印鑑ができないと申請できないので、ここが最初の待ち時間になります。
見込みで、取引先に伝えてしまった
10月30日、登記を申請した日に、私はこう書いています。
「早速、11月末に口座できるから、取引先にも口座開設を依頼したで!」
開くつもりでいました。
実際に開いたのは、それから3か月以上あとです。取引先には、あとから訂正の連絡を入れることになりました。
これは反省点として書いておきます。登記が済むことと、口座が開くことは、別の話でした。
1行目に断られた理由は、3つ
12月1日の記録です。
「今の状況だと口座開設は厳しいそうだ」
理由として挙げられたのが、この3つでした。
| 言われたこと | 意味 |
|---|---|
| 国内にいる時間が読めない | 代表者がいつどこにいるかが確認しにくい |
| 登記上の住所が、借りている住所 | 自社で借りた事務所ではなかった |
| 取引実績がない | 設立直後なので、当然ない |
3つ目は、どうやっても最初は満たせません。設立したばかりの会社に実績があるはずがない。
ここで分かったのが、銀行が見ているのは「実体があるかどうか」だということです。書類が揃っているかではなく、事業として動いているかを見ている。
もうひとつ。3つとも、書類では変えられない項目でした。
登記の書類を完璧にそろえても、この3つは1つも埋まりません。私は「必要書類をそろえれば開く」と思っていたので、そこの読み違いが2か月半のロスになりました。
2行目は「条件付き」だった
2026年2月13日の記録です。
「条件付きで口座開設できます、と
① 法人として半年以上の実績を作る
② 商工会議所の会員になる
このどっちかを満たしてくれってさ!」
片方でよい、という話でした。
半年待つか、商工会議所に入るか。実績がないことは変えられませんが、所属は自分で作れます。この選択肢を提示してもらえたのは、大きかったです。
💡 免許を取るのに似ています。教習所に通うか、一発試験を受けるか。どちらでも免許は出る。半年待つのは前者、商工会議所は後者にあたります。ゴールが同じなら、早いほうを選べばいい。
これから作る人へ
使える形にしておきます。1回やっただけの記録として読んでください。
| やること | 理由 |
|---|---|
| 事業年度を、自分で決めてから登記する | 流すと、翌月に決算が来る。赤字でも税金はかかる |
| 印鑑は3種類あることを前提に、早めに発注する | 印鑑がないと登記申請ができない |
| 口座は「開かない前提」で予定を組む | 登記完了と口座開設は別。私は3か月ずれた |
| 取引先への連絡は、口座が開いてから | 見込みで伝えると、訂正することになる |
| 断られたら、条件を聞く | 「実績半年」か「商工会議所」か、といった代替案が出てくることがある |
いちばん効くのは、3行目です。
登記が終われば会社は動く、と思っていました。動きません。お金を受け取る先がないので、請求書も出せない。
そして、断られたときに「なぜですか」と聞いたことが、結果的にいちばん役に立ちました。理由が3つ返ってきたから、次の金融機関で何を用意すればいいかが分かった。断りは、条件の一覧でもあります。
そしてもうひとつ。この4か月、請求書を出せていません。受け取る口座がないからです。
事業としては動いていて、話も進んでいるのに、お金の出入りだけが止まる。独立するときに、ここを見込んでいる人は少ないと思います。私は見込んでいませんでした。
※この記事は、私自身の2025年から2026年の記録です。金融機関名、税理士・司法書士・取引先の名前は書いていません。必要書類・審査の基準・税額は、時期と金融機関と自治体によって変わります。判断の前に、専門家か窓口で確認してください。
辞めるまでの全体の順番は18年勤めた会社を辞めるまでの順番に書いています。

