結論から言うと、引っ越しの見積もりでいちばん効いたのは「なんで高いのかを聞く」でした。
安いところを探すのではなく、高いところに理由を聞く。私は2014年の引っ越しでこれをやっています。
12年前の話ですが、やったことの順番は残っています。LINEに残っていた記録から、そのまま書きます。
※業者名、金額、住所は書いていません。
「時期が値段に影響する」と、最初に書いていた
2013年11月6日、引っ越しを考え始めたときの記録です。
「値段と時期を考慮しても、年末での引越しが良いかもしれないねー」
妻からの返信がこれでした。
「引越しには時期が値段に影響するもんな」
日にちを決める前に、時期の話をしています。
実際には翌年の5月末に引っ越すことになりましたが、最初に時期の話が出ていたのは良かったと思っています。日にちが先に決まると、値段は動かせません。
💡 飛行機の座席に近いと思っています。同じ距離を運んでもらうのに、日によって値段が違う。引っ越しも、繁忙期と閑散期で見積もりの出方が変わりました。
解約の連絡は、1か月前まで
同じ月の7日、私は管理会社に確認しています。
「転居日の1ヶ月前までに連絡すればよいみたいー」
そして、こう続けていました。
「礼金の支払いがないので、転居時に掃除代やら、修理費やらを払わなきゃならないみたいー」
入るときに払わなかったぶんが、出るときに来ることがあります。
契約したときの条件を、出るときにもう一度見る。ここを引っ越しの半年前に確認していたのは、我ながら悪くない動きでした。
相見積もり作戦
2014年3月3日、私と妻はほぼ同時に同じことを書いています。
「相見積もりとろ!笑」
「まずは、相見積もりとろー」
そこから約2か月、見積もりを集めています。
4月21日。
「最初に見てもらった業者の見積り、意外にも高かったね」
4月26日、私はこう書きました。
「価格交渉はできるみたいなので、他社の見積りをとって、なんで高いのかを聞く作戦でいこうとおもうよ」
安いところに乗り換えるのではなく、高いところに理由を聞く。
これが今回いちばん書きたかったところです。金額だけを比べると、何が違うのか分からないまま安いほうを選ぶことになります。理由を聞くと、作業の範囲や当日の人数が違うことが分かる。
比べているのが同じものかどうか、そこで初めて確認できました。
💡 見積書は、レシートではなく献立表に近いと思っています。合計だけ見ると同じ食事に見えるのに、中身の品数が違う。高いほうに理由を聞くと、その品数の差が出てきます。
安いプランを選んだので、当日の時間を選べなかった
見積もりを下げた代償は、引っ越しの前日に出てきました。
2014年5月29日、妻からこう来ます。
「今更だけど…引越し屋さんに本当の話ししても時間帯ずらせないかなー?」
私の返事はこうでした。
「実は、電話の時に粘ったんだけど、フリープランなので、ダメですと…」
時間帯を業者に任せる代わりに安くなるプランを、私が選んでいました。
安いほうを選んだ時点で、当日の朝が何時に始まるかは決められない。前日にそれを思い出して、断られています。妻の返事は「ががーん…」でした。
見積もりの比較のとき、私が並べたのは金額だけ。何を差し出して安くなっているかは、表に書いていません。
💡 早割の航空券に似ています。安いほうには、たいてい動かせない条件がついている。買うときは安さだけが目に入ります。
段ボールは、業者によって付いてくる数が違う
4月23日、電話で見積もりを取った日の記録です。
「ダンボールLサイズ10個と、洋服のハンガー2つが、付属でついてくるー」
4月27日、別の業者に訪問してもらった日はこうでした。
「ダンボールも20個くらい置いて行ったよ!!」
同じ「段ボール込み」でも、数が倍違います。
足りなければ買い足すことになるので、ここも金額の一部です。ハンガーを掛けたまま運べる箱が付くかどうかも、当日の手間に効きました。
見積書の合計だけを見ていると、この差は見えません。
返すときの手配も、自分でやる
引っ越しが終わったあとの記録です。
2014年5月31日。
「引越し屋さんへ、ダンボール回収の件、電話しておいたー」
同じ日。
「引越し屋さんのダンボール回収明日の夕方に回収に来るってー」
「返却ダンボール結ばなきゃだ!!」
運び終わって終わりではありませんでした。
回収の連絡と、たたんで結ぶ作業が残ります。引っ越しの翌日に予定を入れていると、ここで詰まります。
もうひとつ、事前にやっていたのが粗大ごみでした。4月11日に電話しています。地域によっては受付から回収まで日数がかかるので、これは早いほうがいい。
引っ越す2週間前から、電気と水道の請求が始まっていた
費用の話をもうひとつ。2014年5月16日、私はこう書いています。
「あと、電気•水道の切り替えは、所有権が本日付で移るので、(新居も)今日からの請求となりまーす」
引っ越したのは5月30日です。住み始める2週間前から、住んでいない家の基本料金が発生していました。
金額としては大きくありません。ただ、引っ越しの費用を見積もるときに、私はこの2週間を数えていませんでした。日付が2つある、という発想がなかった。
引っ越しの費用と、住み替えの費用は別ものです。前者は業者に払う額で、後者はそこに前後の期間が乗ります。
💡 賃貸の更新料に似ています。住み替えの前後には、引っ越し代とは別の名前でお金が動く。業者の見積書には、その欄がありません。
有給を使っている
2014年4月9日、妻からこう来ています。
「五月の引越しは有給使っていい通達をもらったぉー」
引っ越しの日そのものより、その前後に休みが要ります。
当日は業者が動きますが、その前の荷造りと、あとの荷ほどきは自分たちの時間です。私はこのとき、休みを先に確保していました。
有給の使い方については有給をほとんど使わずに辞めた記事にも書いています。
運び終わっても、住所変更がひとつ残っていた
段ボールを返して終わり、ではありませんでした。
2度目の引っ越しのあと、郵便局の転居届を出し、ゆうちょと保険の住所変更をして、それでも残っていたものがあります。2022年12月19日のやりとりです。
私「こっちも住所変更か?」
妻「あ!忘れてた!」
娘の習い事の教室に、住所変更を出していませんでした。
役所と郵便局と銀行までは頭にあって、そこから先が抜けています。8年前の1度目も、引っ越しの3日後に市役所へ行っている記録が残っていた。同じところで詰まっています。
住所変更は、届け先を思い出せた分しか出せません。思い出す方法を持っていなかった、というのが実際のところです。
💡 引き出しの奥にある鍵に似ています。なくしたことに気づくのは、その鍵が必要になった日です。それまでは、なくしたことすら分かりません。
2度目は、項目に分けて見積もった
2022年、2度目の引っ越しをしています。
このときは、費用を項目に分けて先に置いていました。引っ越し代、家具や自分でやる工事の分、設備の追加。合計をひとつの数字で見るのではなく、3つに割ってから考えています。
1度目との違いはここでした。1度目は「引っ越し代はいくらか」を調べて、2度目は「引っ越しに関連して何にいくら要るか」を並べています。
引っ越し代だけを安くしても、家具と設備で戻ってくる。8年経って、見る範囲が広がっていました。
使える形にしておきます
次にやるなら、この順番でやります。
| やること | 理由 |
|---|---|
| 時期を先に検討する | 日にちが決まると、値段は動かせない |
| 契約書の退去条件を、半年前に見る | 入るときに払わなかったぶんが出るときに来る |
| 高いほうに「なんで高いか」を聞く | 同じものを比べているかどうかが分かる |
| 段ボールの数とハンガーの有無を聞く | 同じ「込み」でも数が倍違うことがある |
| 回収の手配と、翌日の予定を空ける | 運び終わっても作業が残る |
| 粗大ごみは早めに電話する | 受付から回収まで日数がかかる |
| 費用は項目に割って置く | 引っ越し代だけ安くしても、家具と設備で戻る |
いちばん効いたのは3行目です。
安いところを探すより、高いところに理由を聞くほうが早い。理由が分かれば、値段のほうも動きました。
※この記事は、わが家のLINEに残っていた記録をもとにしています。業者名、金額、住所は書いていません。契約条件やごみの回収方法は、物件や地域によって異なります。

