結論から言うと、会社員のまま確定申告を始めて、白色から青色に変わるまで7年かかりました。
会社員は年末調整で終わる、と思っていました。実際には、途中から自分で申告するようになっています。
その7年で何を間違えて、何を覚えたか。制度は公的な資料で確認して、体験の部分はLINEに残っていた記録から書きます。
※金額の実額、社名、担当者名は書いていません。
最初は「白色でいこう」と書いていた
2017年10月13日、私はこう書いています。
「もし、超えそうなら、サラリーマンが個人事業主として開業できる、白色事業者を申告するわ」
会社員のまま、個人事業主として届け出るという発想です。
このときは、まだ実行していません。可能性として書いているだけでした。
3年後の2020年7月30日、記録はこう変わります。
「青色や!」
白色から青色に切り替えるまで、ここで3年かかっています。
💡 自転車の乗り方に近いと思っています。乗れるかどうかを考えている期間のほうが、実際に乗り出してからより長い。私の場合、調べている時間が3年ありました。
青色は、帳簿の話だった
2021年1月20日、家族からこう来ています。
「青色申告だよね?! 簿記でつくらないとね、、」
「そこは税務署ではやってくれないから」
帳簿は、自分で作るものでした。
国税庁の説明では、青色申告特別控除の55万円を受ける要件のひとつがこうなっています。
「正規の簿記の原則(一般的には複式簿記)により記帳していること」
さらに65万円にするには、これに加えて条件が付きます。
| 控除額 | 追加で必要なこと |
|---|---|
| 65万円 | 電子帳簿保存を行っている、または e-Tax を使用して確定申告書等の提出を行うこと |
| 55万円 | 複式簿記での記帳と、貸借対照表・損益計算書等の添付、期限内提出 |
| 10万円 | 上の要件に該当しない青色申告者が受けられる |
申告書の書き方より先に、記帳の話でした。ここを知らずに「青色にする」と決めていたのが、当時の私です。
ネットで申告するのに、窓口へ行った
2022年2月1日の記録です。
「税務署でネットで申告するための番号取得完了!」
同じ日、こう続いています。
「ネットで申告するのに、ID発行するのに税務署行かないとダメな文化、、笑」
電子申告の準備に、窓口へ行っています。
いまは手続きが変わっている可能性があるので、そこは国税庁の案内を見てください。ただ、当時の私は「ネットでできる」と聞いて、当日いきなり始められると思っていました。
準備に必要な日数を、計算に入れていなかったということです。
税務署は、混む時期がある
2022年3月9日、家族からこう来ています。
「税務署の整理券、今日の配布終わってるな!」
その日のうちに入れませんでした。
一方で、2018年2月7日にはこう書いています。
「確定申告は16スタートです!!」
「2/18が税務署開いてるみたいやから、その日に行こうかな!」
申告の受付開始日と、休日に開いている日を調べています。期間の頭と、休日開庁の日を押さえておくと、整理券で帰されずに済みました。
うちはこのやり方に落ち着いています。
医療費控除も、同じ申告でやっていた
2024年1月16日の記録です。
「今医療費控除のやつやってる!」
事業の申告とは別の話ですが、同じ確定申告の中で処理しています。
申告する機会があるなら、他の控除もそこでまとめられます。
年末調整では出せないものが、いくつかあります。医療費控除もそのひとつでした。
申請の期限を、過ぎてから知りました
7年やっていても、間に合わなかったことがあります。
2023年8月1日、私はこう書いています。
「昨年度急に所得が増えたことで、納税額がぐーんと上がって、このような税金の前払いが発生したらしい」
「今年は昨年度ほどに所得上がらないので、本来は対象外」
「そういう人は、期日までに減額申請をすればよかったらしい」
そして、この一行です。
「確かに資料には書いてあったが、そんなのわからなんよな」
資料には書いてありました。読んでいなかったのは私です。
妻の反応はこうでした。
「7月までに行けばよかったな、、、」
「忙しい七月やったからな、、」
前の年の所得で決まる支払いが、今年の状況に合っていないとき、期限までに申し出れば見直してもらえる仕組みがあった。その期限を過ぎてから、税務署で知りました。
7年やって覚えたのは申告書の書き方で、送られてくる書類の読み方ではなかったということです。
※これは所得税の話で、上に書いた確定申告とは別の手続きです。制度の名称・期限・条件は変わります。実際の判断は国税庁の資料と税務署、税理士に確認してください。
💡 保険の約款に似ています。書いてあることと、読んだことは違う。必要になってから開くと、たいてい期限が過ぎています。
毎年、去年の申告書を探しています
小さいことですが、7年ずっと直していないことがあります。
2022年7月31日、私は妻に聞きました。
「おれの確定申告書ある?」
2023年5月17日、また聞いています。
「確定申告書類ってあるかな? R2-4年まで」
2024年9月22日、今度は妻から。
「どこに確定申告のやつ置いてるんや?」
私の返事はこうでした。
「こんなに荷物持ってきたのに肝心なの忘れた」
3年続けて、同じことをやっています。
申告のたびに前年の書類が要ります。分かっているのに、しまう場所を決めていない。7年で7回、探しています。
やることは1つだけで、置き場所を決めればいい。それを7年やっていません。
💡 印鑑と同じです。要るときは必ず要るのに、要らないときは目に入らない。だから毎回探すことになります。
「10室」の話を、7年目に聞いた
2024年2月20日、税務署でこう言われた記録があります。
「10室もてば青色申告で65万控除もでる」
「来年、青色申告会入れ言われた」
これは、不動産の貸付が事業として行われているかどうかの判定に関わる話でした。国税庁の説明では、判定の目安がこうなっています。
「貸間、アパート等については、貸与することのできる独立した室数がおおむね10室以上であること」
「独立家屋の貸付けについては、おおむね5棟以上であること」
規模によって、扱いが変わります。
私はこれを、申告を始めてから7年目に窓口で聞きました。もっと早く知っていれば、途中の判断が変わっていたと思います。
還付が増えた年
2024年2月29日、申告を終えた日の記録です。
「還付5万増」
前の年より増えています。理由は、書き方を変えたからでした。
💡 同じ材料でも、レシピを変えると量が変わる。申告は、その年に起きたことを申告するだけの作業ではありませんでした。どう記帳して、どう出すかで結果が動きます。
そして2024年11月、私はこう書いています。
「不動産の確定申告含め、丸っと相談してもいいかもな」
7年やって、専門家に相談する段階に来ました。自分でやったから、何を頼めばいいかが分かるようになった、というのが正直なところです。
使える形にしておきます
会社員のまま確定申告を始める人へ、順番として並べます。
| やること | 理由 |
|---|---|
| 帳簿の要件を先に見る | 青色は、申告書より記帳の話 |
| 電子申告の準備日数を数える | 当日に始められないことがある |
| 受付開始日と休日開庁の日を調べる | 混む時期は整理券で帰される |
| 他の控除もまとめて出す | 年末調整では出せないものがある |
| 規模で扱いが変わることを知っておく | 不動産の貸付には判定の目安がある |
| 自分で一度やってから、相談する | 何を頼むかが分かる |
いちばん効いたのは1行目です。
青色にすると決めた日ではなく、記帳を始めた日が実際のスタートでした。私はそこに3年かけています。
税金まわりでは、退職後の住民税の記事とふるさと納税を減らした記事も書きました。
※この記事は、公的機関の資料と、わが家のLINEに残っていた記録をもとにしています。金額の実額、社名、担当者名は書いていません。制度は改正されることがあります。実際の適用は、税務署または税理士にご確認ください。
※出典:国税庁「No.2072 青色申告特別控除」(https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2072.htm)、国税庁「No.1373 事業としての不動産貸付けとそれ以外の不動産貸付けとの区分」(https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1373.htm)。いずれも2026年8月26日に確認。

